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“DerrickMay Live mix vinyl”

今日は珍しいアナログをご紹介。

“Derrick May 05 Days Off Live Mix-01″

(Non Stop Live Mix Recorded At 05 Days Off 2001 22/7)

2001年からAmsterdamのMelkweg(Leidseplein),Paradisoで始まった、屋内フェスティバル“05 Days Off”“05 Days Off”はベルギーのGhent(ゲント・花の都市として有名)で行われる“10 Days off”の前夜祭的なもので、そこでのDerrickMayのプレイを収録したアナログです。

今年の“05 Days Off”にはGrooveArmadaMissKittinが出演しており、Amsterdam+硬派テクノ+“阿蘭陀ならではの楽しみ♪”ということで本気で今年は行きたかったパーティです。

ロケーションもアムステルダム中央駅からトラムで10分位のところにあるLeidsepleinとい広場の近くで、ここのクラブは映画館などもある複合施設なのですが、音質も比較的よく音のヌケの良いところです。一昨年、DJhypeのパーティーに行ってきましたがオススメのクラブです。

(Melkweg外観)

アナログで曲単位での切れ目のないライブ盤をリリースすることは珍しくありませんが、DJmix自体は殆どがCDでのリリースなのでDJmixの為だけにプレスされた比較的珍しいアナログです。

どこの国のプレスかも明記されておらず、探した範囲ではDiscogsにもデータがなく、日本のレコ屋のオリジナルプレス臭いのですが詳細はわからず。トラックリストはこちら

これはPart1でPart2もあるのですが自宅内で遭難した模様なのでスキャンできず。実際は2時間弱プレイしたようですが、抜粋されて2枚のアナログにプレスされています。

買った当時は、soundcloudとかミックスをアップロードするサイトが少なくこのミックスもレコで手に入れないと入手できないのではないかという脅迫的な気持ちで買ってしまいましたが、これだけネットが栄えているのだから今だったら買わないですけどね、若気の至りです。

内容は、CDとかでのリリースを前提にミックスした感じではなく、またフェスティバルなどでDerrickが見せるお祭り騒ぎ的なミックスでもない、クラブでのグルーヴを大切にした内容となっています。ベンシム(BenSimz)のストイックなミニマルからPaperclipPeopleのド真中デトロイト、MarshallJeffersonのDrum Your Body、Sylvester”You Make me Feel”のリミックスとDerrickMayっぽさ満点ですが、決して無理に盛り上げる感じではなく全体の流れが重視された渋いミックスです。

アナログで見つけるのは難しいかもしれませんが、日付と”05 Days Off”というキーワードで調べれば出てくるのではないでしょうか?見つけた方はご一報おねがいします。

“Bootleg & Sampling Culture”

アナログの流通量が減少し始めてからかなりの月日が経ちますが、正規盤だけでなくBootlegもかなり流通量が減っていることをここ最近実感しています。
写真はBobbyHutcherson/Montara。Bluenoteのオリジナルで買うと¥7,000.-〜¥8,000.-。このブートは¥1,575.-。当たり前ですがかなりお得です。

ネタ元としてかなり有名な曲で、スチャダラパー/サマージャム’95やら、海外で言うと

L./CHECK THE FLOW(1995)

とか
LETHAL & DESTRUCTION / HOW HIGH CAN WE GOURBAN ESSENTIALS – THE FUTURE OF R’N’Bに収録。アナログカットは多分このコンピだけ)
など。MADLIBとかROOTSもネタとして使っています。HIP HOPだけじゃなくハウスで言うとKERRI CHANDLERがLARGEからのリリースで使ってました。

いまでも僕はネタ集めが好きで書籍版のSamolingLove(この本は自費出版)を片手にレコ屋を巡ります。特に好きなミドルスクールの元ネタを掘り、元ネタアーティストに出会い、音楽への造詣が深くなっていくという循環がDigの醍醐味でした。
上の2枚も元ネタ探しから派生して再びHipHopに行き出会った曲です。出会ったあとはBobbyHutchersonをもっと知りたくなり、つい最近ですがBlueNoteのオリジナルの購入に至りました。

ちょっと話は脱線してしまいましたが、JazzとかSoulって(個人的に)全く無知識の状態からだと何処から聞いていいのか分からなくないですか?少なくとも10年くらい前の僕はそうでした。
そんな時に、不純な出会い方かもしれませんが元ネタを掘るということからそのジャンルに入っていければ非常に壁が低くなると思います。

もちろん、Samplingネタに使われるような曲はもう既に流通量も少ないし、あってもバカ高いものがほとんどですがそういう時に救いになるのがBootlegです。安いし比較的渋谷あたりだったら出会いやすかったので珍重しておりましたが、ここ数年で一気に見なくなってきました。
“ブートはアーティストに収益がいかない”という意見もありますが、DIGGERは”本当にそのアナログにカネを払う価値があれば高い金出してオリジナルも買う”と思います。実際僕はそうだし。

データ配信などではBootlegは出せないし、そもそもそういうネタを探す人ってDJだったりそういう文化が好きな人が掘るので消費されるマーケットも限定されており、誰もリスクを犯してまでリリースしないことが多い。
元ネタを掘らなくなることにより、Samplingを多用するアーティストも減ってきていない?というのも実感しております。

利便性を重視する風潮の副産物で、大切な文化が失われつつあります。
利便性追求のあとには副産物以外、なにが残るのでしょうか?

“秋のLovers Rockデー”


今日は台風の影響か、東京では非常に激しい風が吹き、数日ぶりの快晴でしたが、もう残暑のキツさもなく帰宅後はゆっくりと音楽鑑賞してました。

今日ふと聴きたくなり引っ張り出した1枚。
TWIGGY / REMIND ME (Bobby “Bobby Digital” Dixon)
ジャマイカのベテランプロデューサー、Bobby “Bobby Digital” Dixon prodのラヴァーズ。
’95になぜかSonyがG’sFactoryという”わかりやすいレゲェ”をリリースするため?に作ったキャッチー&スカスカレーベル。

そのレーベルからTWIGGYがPatrice Rushenのカバーをした’95年の、ちょっとこそばゆいLovers Rock。

Bobby Digitalは、わかりやすいレゲェを作ってくれる人で、Scrediver /Ganja Killer 等の名作があります。

このころはお金儲けに走ったのか、このレーベルからカバー物たくさん出しています。

ベテランなだけあって、かなりクラシックなトースティングしたりしますが、この曲はしっとり分かりやすいカバーです。

宗教じみたドープなレゲェも気持ちいけど、何も考えずに聞ける1枚です。